【新华社海外】中国の研究者、腫瘍の低酸素状態を評価する新たな方法を発見

　　研究者らが、分子プローブ「フッ化ニトロ基Cy7」を用いて可能にした肺がん中のニトロレダクターゼの正確なイメージング。（資料写真、武漢＝新華社配信）

　　【新華社武漢1月8日】中国科学院精密測量科学？技術創新研究院の周欣（しゅう？きん）研究員率いるチームが、腫瘍の低酸素の程度を評価する新たな方法を発見した。チームが開発した分子プローブを用いることで、細胞の低酸素状態の程度を示すニトロレダクターゼ（ニトロ還元酵素）の正確な生体イメージングが可能になった。同研究院が6日、明らかにした。

　　周氏のチームは、磁気共鳴？蛍光デュアルモード分子プローブ「フッ化ニトロ基Cy7」を設計、構築。生きた肺がん中のニトロレダクターゼのフッ素19磁気共鳴？近赤外蛍光プローブによる正確なイメージングを実現した。ニトロレダクターゼはバイオマーカーとして、腫瘍の低酸素の程度を評価するために広く用いられている。

　　チームの専門家は、磁気共鳴？蛍光デュアルモーダルイメージング技術を用いて、正常な腫瘍組織と低酸素状態の腫瘍組織を区別し、低酸素の程度を定量的に評価することで、生体組織浸透性の低さや定量濃度範囲の狭さといった従来のイメージング方法の欠点が克服でき、腫瘍を正確に診断する重要なツールになることが期待されるとの見方を示した。

　　関連研究成果はこのほど、国際学術誌「Angewandte　Chemie　International　Edition」に掲載された。（記者/譚元斌）

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